=================== 病は力 生活習慣病と同い年のくせして、 神経症傾向に食い下がった体で、 はらはら散り落ちる死屍を肴に、 夜な夜なハイになった脅威管理。 明後日を夢想する同胞の目色は、 行く末を暗示する欲深い腹色。 「なんで自分だけがこんな目に」 なんて抜かして涙を呑むほど、 悪辣な環境ではなかったろう。 飼い馴らした浅知恵を加工して、 踏み荒らした道徳歴を詐称して、 ちらちら煩わしい肩書きを笠に、 痴れ痴れ嘲笑うだけの事大主義。 世界を相手取った才女の髪色は、 健闘を待たない負け戦の旗色。 「こんなはずじゃなかったのに」 なんて抜かして臍を噬むほど、 大層な野望などなかったろう。 満身創痍で四の矢を番えよ。 万人の主観を舐る慰めより、 斃れて尚病む辞世の惹句を。 弱者を唆す境界例に応えよ。 大法螺と膾を吹く若さこそ、 今日の病であり力であると。 ===================
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