150. 病は力

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病は力


 生活習慣病と同い年のくせして、
 神経症傾向に食い下がったていで、
 はらはら散り落ちる死屍ししさかなに、
 夜な夜なハイになった脅威管理。

 明後日を夢想する同胞の目色めいろは、
 行く末を暗示する欲深い腹色はらいろ。

「なんで自分だけがこんな目に」
 なんて抜かして涙をむほど、
 悪辣あくらつな環境ではなかったろう。


 飼いらした浅知恵を加工して、
 踏み荒らした道徳歴を詐称して、
 ちらちらわずらわしい肩書きをかさに、
 嘲笑わらうだけの事大主義。

 世界を相手取った才女の髪色は、
 健闘を待たない負け戦の旗色。

「こんなはずじゃなかったのに」
 なんて抜かしてほぞむほど、
 大層な野望などなかったろう。


 満身創痍まんしんそういの矢をつがえよ。

 万人の主観をねぶる慰めより、
 たおれてなお病む辞世の惹句じゃっくを。


 弱者を唆す境界例に応えよ。

 大法螺おおぼらなますを吹く若さこそ、
 今日こんにちの病であり力であると。


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