24. 乱れ足の自我

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乱れ足の自我
(『乱心と冷静』3/5  )


 彼かの自我は目を覚ました。

 彼の自我は目を凝らした。

 彼の自我はイドを捉えて、
 病み上がりの弱った足で、
 虫の息の彼かれに歩み寄った。

 彼かの自我は。

 彼の自我は過あやまちを悔いて、
 あらゆる凶器を放棄した。

 彼の自我はイドを撫なでて、
 傷に何やら言葉をかけた。


 彼の自我は目を逸そらした。

 彼の自我は目を凝らした。

 彼の自我は超自我を見て、
 病み上がりの弱った足で、
 血塗ちまみれの彼かれに歩み寄った。

 彼かの自我は。

 彼の自我は過ちを悔いて、
 超自我の防具を装備した。

 彼の自我はペンも携えて、
 血書けっしょで継ぎ当てを施した。


 そして僕は。


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