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二月中旬、笑い、面妖
書店にて音楽家の後ろ姿。
高校の同窓か大学の同期か、
参考書を放って怪しい相談。
最後に彼は人生を袴に例えて、
「進むほど広がって美味しくなる」
言いたいことは皆目解らず、
愛想笑いさえ強張る始末。
踊り場にて屯する莫連らは、
怠絡みを予告する薄ら笑い。
外までも追い回す執拗さ。
番長格が鉄面皮を放り投げて、
図らずも園児の顔にヒットした。
青ざめる彼女らに清々して、
青息吐息に澆薄の事切れ。
コンビニに入ったら混雑が酷く、
どのレジにも行列ができていた。
物欲を満たすのを早々に諦め、
どこか懐かしい民家の戸口へ。
にやけた悪友がラジオを聴いている。
対外秘を垂れ流した彼のメールで、
全国民が大爆笑したみたいだ。
ライブ会場に赴くと混雑が酷く、
無相関の人の群れができていた。
百人の参戦者が入場を許され、
該当する私も揚々と入り口へ。
「このチケットは来週の公演分です」
「交通費が無駄になっちまうな」
愧笑するもどこか余裕が滲んでいる。
旧友の愛車で会場を発つ。
トラス橋の崩落も造作なく、
マニュアル通りのUターン。
けらけら笑いのJターン。
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