7. 住処へ帰るか

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住処すみかへ帰るか
（『住処の秋冬春夏しゅうとうしゅんか』1/4  ）


　病院へ向かうことさえ命懸けな、
　悄然しょうぜんたる神無月に配信された、
　朗報を引っ提げたビデオレター。

　分不相応な心象しんしょうで一杯の住処に、
　雲散を許さない浅ましい追懐。

　その更新を促すとはこれ如何いかに。

　その更新を促すとはこれ如何に。


　郵便局へ行くことさえ命懸けな、
　愁然たる神無月に解禁された、
　ユートピア行きの枝葉えだはを眺めた。

　本来なら競って黄葉こうようを唱えるが、
　今生こんじょうさらばと走り去る替え歌。

　その濫觴らんしょうに溯っ　さかのぼ　て住処へ帰るか。

　その濫觴に溯って住処へ帰るか。


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