131. 新しき悪しき言の葉の仮死

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新しき悪しき言の葉の仮死


　すぎるが過ぎる。

　いざ、スクロール。

 「美しすぎる」と評された、
　彼女ら彼らの背後では、
　映えない美しさを持った、
　その他大勢が醜くなった。


　すぎるが過ぎる。

　いざ、スクロール。

 「面白すぎる」と笑われた、
　彼ら彼女らの名演出は、
　斜め上の面白さを持った、
　その他大勢を直立させた。


　哀れむべきは主役の方か、
　婉しとやかに貶けなされたモラルの方か。


　すぎるが過ぎる。

　いざ、スクロール。

 「完璧すぎる」の“完璧”は、
　すでに期待を超えていたはず。

 「天才すぎる」の“天才”は、
　すでに常識を超えていたはず。


　哀れむべきは主役の方か、
　婉やかに貶された天邪鬼あまのじゃくの方か。


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