=================== 殿様蛙の子供らよ うじゃうじゃ黒い影が動いていた。 卒業証書をくるくる丸めて、 水田に突き刺して与えた試練。 抜き差しを何度か繰り返せば、 分を弁える前に止めを刺せそう。 もっと細い管を、もっとたくさん。 会社併設のカフェのストローを、 妥協の数だけ盗み出して成敗。 小さな小さな影の群れは依然、 押し合い圧し合いの背比べ。 優位に立った数匹は底を見ていた。 身体だけが順調に成長を遂げた、 殿様が固有のルーティンを熟せば、 プラスチックの井の中に辟易する、 雨蛙は空の青さを知ったかぶる。 溜池を大海と思い込んで泳ぐ。 生態系なんてシンプルだと謳った。 意に反する友人愛に論理が綻ぶ。 全てを手放す覚悟で脅威にほざいた。 一時しのぎの積み重ねで行き着いた、 主観的には澄んでいるその新世界が、 一昔前の泥濘んだスタート地点だと、 気づいて手遅れに絶望しやがれ雑魚。 ===================
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