=================== 乱れ足の自我 (『乱心と冷静』3/5 ) 彼の自我は目を覚ました。 彼の自我は目を凝らした。 彼の自我はイドを捉えて、 病み上がりの弱った足で、 虫の息の彼に歩み寄った。 彼の自我は。 彼の自我は過ちを悔いて、 あらゆる凶器を放棄した。 彼の自我はイドを撫でて、 傷に何やら言葉をかけた。 彼の自我は目を逸らした。 彼の自我は目を凝らした。 彼の自我は超自我を見て、 病み上がりの弱った足で、 血塗れの彼に歩み寄った。 彼の自我は。 彼の自我は過ちを悔いて、 超自我の防具を装備した。 彼の自我はペンも携えて、 血書で継ぎ当てを施した。 そして僕は。 ===================
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