170. 乖隔

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乖隔かいかく


 梅雨入りに乖隔と迷宮入り。

 単純明快。

 遠ざかる環世界かんせかい。


 あなたが喜々として奏でる婉曲えんきょく。


 馬鹿になるべきか嘲笑あざわらうべきか。

 読解はそれなりに得意なようで。


 プレゼントは変わらず重箱の中。

 哀れに思うな、今に傷むから。

 ストリートスマートには敵わない、
 映画にもならない陳腐な話さ。


 このはさみ外方そっぽへ、断てないまま朝。

 構いやしないぜ、怖いもの見たさ。

「化かし合いが薬のカップルは嫌い)
(今ここで御手おてを取って偕老かいろうしたい」

 叶いやしないね、分かっていたさ。

 その手は4本で、選べないまま朝。


 研究室ごときに潰された私は、
 ブックスマートにも成り切れない。

 哀れに思うな、もうかえるから。

 プレイで話すのはやめようかな。


 考察の材料はもう尽きたようで。

 新しく始めるか待ち焦がれるか。


 私は孜々ししとして無駄歌いに隷属。


 どうなる環世界。

 単純明快。

 梅雨明けに牽攣けんれんの不在証明。


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