110. 七等星

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七等星


 読書尚友にかこつけて、
 うるさい社会と距離を取る。

 狐疑逡巡こぎしゅんじゅん籠城ろうじょうは、
 しばしばメシアを急がせる。

 曠日弥久こうじつびきゅうの罪悪は、
 しぶとく活字を透明にする。

 徒手空拳のレジスタンスで、
 寸草春暉すんそうしゅんきは小躍りをやめた。

 いつかの心象しんしょうは深く傷つき、
 行尸走肉こうしそうにくに防御創。

 そうして迎えた絶交の夏に、
 流汗淋漓りゅうかんりんりの過干渉。

 ましてや朝を蹴飛ばす熱に、
 晨星落々しんせいらくらくこれ必定ひつじょう。


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