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危急のプレゼント
手が「て」と呼ばれる理由なんて、
誰から見たって明らかなもんさ。
イノセンス盛りの洟垂れに対して、
サンタクロースは襤褸を出した。
あれから何度も秋が発った。
「思い出したぞ、少年」
恐竜図鑑が擦り切れる好奇心!
けんもほろろに八方美人。
外柔内剛の世界的名著は、
内柔外剛の断章と見えた。
誕生秘話を追究する無限後退!
いつの間にやら諦め放題。
彗星の如く現れた奇言は、
彗星の如く一瞬で消えた。
明日は我が身の明日なんて、
誰も意識しちゃいないから、
昨日の我が身を弔いたくて、
息も絶え絶え形にしたんだ。
本棚に馴染まない5×8で、
行間に固執した妙な体裁で。
億が一のサインの練習さえ、
お蔵入りのノートで及第点。
「その意気だぞ、少年」
あの半走は我が一走なのだ。
さよならパラノイア!
(同一性なんて)一抹の不安。
今日からプロノイア!
(同一性なんて)未知の安楽。
ここ一番だぞ、青年、
たじたじな両手ますかけ線の、
応援部隊として危急のプレゼント。
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