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七月下旬、戦ぎ、安寧
雑然とした誰かの部屋で、
鬱積を極めた思いが溢れ、
柄にもなく大声で叫んだ。
三角に折れた新聞紙を殴る。
どうにも折り目が気に食わない。
自分で折ったことを思い出した。
クールダウンは黄金色の草原。
村人たちが集まっていた。
行方不明のお婆さんについて、
駐在さんによる情報収集。
本気にしていない村人たちは、
とりわけ幼い子供たちは、
ふざけた回答で彼を困らせた。
茂みからお婆さんが飛び出した。
めでたしめでたし。
閑話休題、
「前にも来たことがあるな」
もう少しだけ歩いてみた。
女がタブレットに張りついて、
図形が渦巻く映像に夢中。
親子と見える無邪気な二人は、
抽象映画の先駆者たちは、
鋭利な着想で行く末を変えた。
私の視線は伝わらないみたいだ。
めでたしめでたし。
閑話休題、
「前にも来たことがあるな」
清潔感に富んだ黄金色の草原。
幾何学模様のリシンは見飽きた。
跳ね回る宗教性が気に食わない。
丸や四角が信念を揺さぶる。
白堊が覗く彼方の野景は、
生活感の賑わいから逸れ、
整然とした勁草の目覚め。
「もう少し遠くまで行ってやろうか」
瞬間、四度のノックが邪魔をした。
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