=================== 三月下旬、縒り、遡及 ゲートを通るには認可が必要で、 3人のうち私だけが止められた。 2人は私を哀れんでいるようで、 恥や後ろめたさが思い出された。 仕方なく守衛に見せる個人番号。 首相だった元締めの法外な賄賂。 「どうせ夢だから払う必要ないか」 確信して行き着いた宿舎の3階。 消え失せてほしかったお隣さん。 全部が嫌になって転がったのは、 同い年の俳優と覚えのない誰か。 雛霰を蒔いたのが悪かったのか、 今は亡き旧校舎に呼び出された。 ボッチャに優れた車椅子の彼女。 逆さまの親指の意味は最高難度。 「注意が鳥たちに逸れてよかった」 安心して向き合った往年の相方。 仲直りしてほしかった鸚鵡と烏。 ===================
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