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十一月下旬、添い、急転
そのグラウンドは屋上にあった。
生者か死者かを見分ける手段は、
サッカーボールを蹴れるか否か。
ボールが透って落胆している、
哀れなメンバーを励ましていたら、
私を置いて皆がいなくなった。
電子書籍にペンで書き込みをしよう。
隣に現れた人も同様でご満悦。
数分か数時間で皆が戻った。
「柵を開ける鍵は誰が持ってる」
私が手を挙げて名乗り出る。
タッチペンを鍵穴に突き刺して、
2回ほど押し込んだら解錠の明滅。
怪しい車に乗っていた男が、
突として皆に襲いかかってくる。
私は真っ先に頭を殴られた。
ある人は半狂乱で逃げ回って、
ある人は螺旋状に引き裂かれた。
重要な会議が風呂場で開かれた。
3つの基本理念が定められたが、
予習していた私は物言わぬまま。
議長のディナーを調達すべく、
コンビニで3品ほど万引きしたら、
罪悪感で涙が出そうになった。
ある者が提案した作戦が効いたよう。
私以外の全員が彼を称賛する。
代金を支払いに店に戻った。
「最重要はユーザビリティです」
2つ目の理念が名乗り出る。
ふと高校の同級生に出くわして、
戯れに追従して階段を降りていく。
窓の向こう側の湖のような、
夕景色に2人は押し黙っている。
ポリ袋から頭が落とされた。
蛍光グリーンの重石になって、
通り魔は地面に叩き落とされた。
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