34. 累々

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累々るいるい


 嘘を吐つきたくなかったから、
 本当だけで友人を騙だました。
 虚言を弄さずとも他人は騙せると、
 私はどこで学んだのか。

 誰も傷つけたくなかったから、
 本当の破片で先生を騙した。
 本音を吐かずとも真意は伝わると、
 私は誰に教わったのか。

 責任転嫁なんて浅ましい。

 今夜は本当すら疑わしい。


 全部が全部、私のせいだ。
 善意を数える私のせいだ。

 私のせいで途方もなく迂遠うえんな、
 白々しい罪がまた1つ増えた。

 積もりに積もった罪悪感が、
 狭い天井を這はい回るから、
 そいつを青白い定規で叩たたいて、
 ビニール製の落とし穴に嵌はめた。

 そのまま窒息しようものなら、
 もはや贖罪しょくざいは叶わないから、
 爪楊枝つまようじで軽く蓋ふたを突つついて、
 明日には逃がそうと心に決めた。

 生殺与奪なんて浅ましい。

 今夜は想像すら煩わずらわしい。


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