=================== 希死の果てを飾れ どう足掻いても死にたくはなる。 たとえばその欲に従ったとして、 何よりも高い所から空を飛ぼう。 耳が千切れんばかりの爆音の中、 段々と遠くなっていく意識の中、 私を死なせた思い出たち以外の、 走馬灯をクラウドに映写しよう。 どう足掻いても死にたくはなる。 たとえばその欲に抗ったとして、 結局いずれは迎えが来るだろう。 一瞬にも満たない生と死の境を、 十数分程度に歪ませに歪ませて、 私の一生がオーケストラとして、 壮大に奏でられたら報われよう。 どう足掻いても死にたくはなる。 従属も抵抗も勝手ならばせめて、 平凡になり得た朝を盛り上げて、 フィナーレくらいは美しくあれ。 ===================
コメント