=================== 九月中旬、溘ち、藻屑 踝の上まで冠水した路上。 強面の芸人を追いかけて歩く。 格式高い小料理屋に導かれた。 最奥部の座敷席は躊躇われて、 引ける気を察知した俳人様。 路上より浸水した舟の上。 酔いそうな航海に緊張が走る。 攫われる幕切れまで秒読みか。 柱に縋って吐く哲学的弱音で、 引くほど弱体化した俳優様。 水蠆や淡水魚を捕まえたくなった。 反作用で背中から海の方へ落ちる。 驚愕や恐怖より(最悪)が勝った。 濁流に呑まれながら秋の日を見る。 ===================
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