102. 五月下旬、悩み、逃走

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五月下旬、悩み、逃走


 数名で紙切れと向き合っている。

 どうしても解けない謎々があった。

 AとBをひっくり返して、
 道になるものは何だろう。

 正解は「やり」に関係していて、
 かと言って「やり」ではないらしい。

 ヒントを出されても答えは不明で、
 モブキャラの応援は讒謗罵詈ざんぼうばりに。

 冷静に問題を読み返して、
 時間無制限のアウトロー。

 どうしてか「やり」が引っかかった。

 周囲は他の謎に向き合っている。


 滞在する理由がなくなった。

 問題の紙切れを雑に畳んだ。


 進行方向が決まった階段。

 矢印に逆らって駆け降りる。

 親しくしていた友がいた。

 気づかれる前に駆け降りる。


 古びた引き戸で区切られた、
 独房のようなワンルーム。

 鍵を掛けようと手を伸ばす。

 その向こうに忽然こつぜんと現れた、
 ゴーストのような老紳士。


 慌てて部屋を飛び出したが、
 思い出せなくなった走り方。


 とても足が重い。

 うまく進まない。


 彼が木材を投げつけた。

 コントロールがすこぶる悪い。

 私は木材を投げ返した。

 鬼の形相にしたたか当たった。

 つくばう紳士は気味が悪い。


 突然プレゼンが始まった。


 死ぬか従うかの選択画面。

 服従が一番だと霹靂閃電へきれきせんでん。


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