=================== 愛別離苦の装い 愛しいなんて感じたこともない。 別段の結束があるはずもない。 離散すべくして消えゆく我らに、 苦い思い出はあっただろうか。 愛嬌に身を預けた過去などない。 別れを惜しんでいる暇もない。 離れ離れになる未来を識りつつ、 苦渋を独り味わってきたのだ。 新しい墓標は膿んだアカデミア。 いつだって闇雲に遁走する将来。 勉学と連んで辿り着いた岸辺。 つまらない矜持と虚無に埋没。 凛として去る朋友たちにくるり、 くれてやれる物は何一つなく。 ===================
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